人気ブログランキング | 話題のタグを見る

宮崎県祝子川武平谷溯行。

宮崎県 五ヶ瀬川水系 祝子川 武平谷の溯行報告です。天気は前日よりはマシなもののイマイチすっきりしない。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_1593297.jpg入渓地点までは上祝子バス停より2㌔ほどあるので車で移動し準備する。
橋の横に「武平谷」の標識があるので解り易いし前日この沢に出ているので間違える事は無かった。
ガイドブックには「武平谷(ぶへいだに)クロスケオテ谷」とある。
仕度しているとベンさんが到着したので待つことにして全員揃ってから入渓。
この日のメンバーは隊長、アッキー、ベンさんのオレンジトリオとぼっちの四名。
ベンさんの到着を待っていたので少々遅めの8時50分に入渓する。
本来は下降の予定だったが雨の影響とそま道もはっきり判らないので敗退ポイントを決めて溯行する。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_15232567.jpg
入渓してしばらくはゴーロ帯を溯るが水量が多いのと谷も険しいので面白い!もの凄い谷だ。
油断すると濁流に飲み込まれそうだ。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_15261232.jpg水はとても綺麗で本流ゴルジュで見たような淡いブルーに白い気泡が混じりソーダ水の様!
深い釜になるとエメラルドグリーンに色を変える。
水温はそれ程低くはなかったが前日の溯行で濡れた沢着だったので入渓直後から猛烈に寒く感じた。
それに加え清涼感のある淡いブルーの流れがが目に入り余計に寒い。
岩間を通る流れから飛沫と共に風が巻き起こり体温を低下させる。
まだ沢に入ったばかりなのにこの先が思いやられる・・・
兎に角歩いて体温を上げようと心がけ上流へと向うが小さいが深い釜が幾つもありなかなか都合良くいかない。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_1538018.jpg
釜を持つ斜滝は泳いで取り付き左側を滑らない様慎重に登る。落ちても釜があるのでヘッチャラだが流れが速いので少々緊張する。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_15412124.jpg
この滝の上に出ると右に渡らないといけないが跨ぐ時が緊張!足場は凄く滑るので流れに巻き込まれないか冷や冷やもの!
しばらく小さなゴルジュを溯ると轟音を響かせ強風と飛沫を巻き起こす50m滝にぶち当たる。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_1548571.jpg
時間を掛ければ登れそうだが圧倒的な水量と威圧的な高さに今回は巻く事にしたが巻き道らしき物は無く広タキスラブの取り付きまで残置のフィックス等を使いロープも出して登る。
取り付きからはフィックス沿いにトラバースして草付きの危ない斜面のトラバースも木を必死に掴んでこなし滝頭へ出る。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_15525593.jpg滝頭へは草付きトラバースから懸垂下降して降りたが足場は人二人ほどがようやく立てる岩の上で上段の滝の釜になっていた。
釜の外側は50m滝に向ってもの凄い勢いの水流があり小さな岩の上でドキドキしながら釜へ入る順番を待つ。
釜の側壁は綺麗に磨かれよく滑る・・・
中はグルグルと上下に巻いていて流されればどうなるのか想像もつかない。
一つ言えるのは最悪50m滝に吐き出される可能性があると言うこと。
恐ろしい・・・

何とか渦巻く釜のすべる苔の生えた側壁をへつって上段の滝に取り付く。ここにも釜があって下段ほど怖くは無いが流されない様に注意する。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_166985.jpg
上段の釜の底は丸く侵食されていて底へ引きずりこまれそう。側壁から離れると滝の落ち口に吸い込まれそうになるので足を滑らせない様慎重になる。
緊張感タップリの滝をやり過ごすと釜を持つ5m,12m,5mの滝がありそこから急に沢は開け遠くにすだれが掛かった様に見える3段40m滝が現れる。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_1615313.jpg
1,2段目の滝は普通に歩いて越えれるが三段目は凄い!これだけ見に来ても良いと思う位の大迫力!
左側には残置されたロープが見えたが右の樹林帯へ入り巻く。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_1620465.jpg
樹林帯を抜け滝頭へ出ると素晴らしいがとても威圧感のある景色が目に飛び込んでくる。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_16234875.jpgかなり急登の滝だかゴーロだか解らない様な所を進み左の樹林帯沿いに進むとスラブ面に出てフィックスをセットして降りるととぅるんとぅるんに磨かれた右に傾斜のあるナメに出た。
この先には5mほどの石が詰まった滝があり水量が少なければ登れそうだが放水状態なので左のスラブ面に向きを取る。
このナメは見た目以上に厄介で兎に角滑るし流れに落ちればかなり危険!
プロテクションも取れず隊長が一か八か的にノープロで突破した。

このスラブと大岩の隙間は猛烈な勢いの水流がある。出だしの3歩位が一番危ない。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_16362843.jpg
唯一登れそうだったスラブと岩のコーナー部は傾斜が強く水流もありフリクションはほぼゼロに近い・・・
ショルダーでキャメをセットし鐙を掛け少しづつ高度を上げる。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_1640283.jpg
登り切った先は狭くその先に岩間があるので後続が来る間にルート探索し抜け穴を発見しもう一段上の滝頭に出る事が出来た。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_16424787.jpg
滝頭に立つと凄い景色を見ることが出来る!この直ぐ横にも5mほどの滝があるがかなりの水量で取り付けず左側の岩を越えて滝の上へ出る。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_16471034.jpg抜け穴のたきを越えて直ぐに小さな河原のある小さな滝に出る。
ここで少し休み行動食と水分を補給。
当然水は綺麗なので飲める!かなり美味い。
この釜を持つ小さな滝へ探りを入れてみるが水圧が強すぎるのと思ったよりも釜が深く手を伸ばしても挟まっている岩には手が届かなかった・・・
滝の裏側へ入って見ると元々は壁際に隙間があってそこを水が流れていたようだが小石等が詰り最後に嵌まった大きな石で滝になったみたい。
ここは断念して左側を越える。
この後谷はドンドン狭くなり猛烈な威圧感を感じる様になる。そして直ぐにその威圧感の正体が姿をあらわす。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_1733555.jpg
両岸はまるで要塞の様にそそり立つ壁で一切の逃げ場が無い。澄んだエメラルドグリーンの瀞の先には核心の13m直瀑が轟音と共に落ちていた。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_1762861.jpg
隊長が瀞を泳いで滝に近づこうとするが見た目よりも流れが速く押し戻される。
二番手ぼっちは気合で平泳ぎ!突っ張りが効く所まで到達し途中のチョックの上に立つ。
チョック近くの側壁は底が抉られていて足がつかないのでチムニーが使えず難しい。
チョックの左側の壁にほぼ平らになったハンガーが平行に二つ打ってありその真上には腐ったリングボルトとRCCボルトっぽいのが合計11本目視出来た。
その手前にも右上する様なラインのリングボルトが数本確認出来るがどれも腐っている。
13m滝の釜左にはフレーク状の草付きがありそこに届けばこれを使って登れそう!
出来ればボルトを使わずに登りたいなぁ・・・とか考えながらここで溯行を止めそのまま下降する。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_17214490.jpg
下降は長くなるのを想定していたので50mロープを二本持ってきていたので問題無く降りる。
幾つか残置の棄て縄がありシャックルも付いていたのでこれを使わせてもらう。
抜け穴の有る滝を一気にナメまで懸垂で降りてドンドン降る。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_17251417.jpg
抜け穴の滝がある5m滝3連発と3m滝を一気に降り下から見上げる。世の中には凄い場所があるもんだなぁ・・・
そこから少し降ると3段40m滝が待ち構えている。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_17292380.jpg
この滝は行きに巻いているので状況が解らなかったが向って左側に残置の棄て縄がありこれもシャックルが付いている。
滝上部は傾斜がなだらかなので下が見えない・・・ここもロープを繋ぎ一気に一番下の段まで降る。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_17455175.jpgここからは大したイベントも無く急なゴーロの谷を降る。
行きに通っているので大体の事も判り快調に歩を進める。
時折出てくる釜へ飛び込んだり滝を滑り降りたり気分はキャにオニング!
でも谷には傾斜の強い所もあるので降る時は足を滑らさない様に慎重に。
流されたらシャレにならんからねぇ。
綺麗な流れの中には自然に出来た墓石みたいな岩もあって面白い!
こんな感じでふざけていられるのもここまででこの先には最後の難関50m滝が待っている。
墓石は滝の上にありここから直ぐに50m滝が始まる。非常に危険な所でふざけていた・・・
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_17585542.jpg
50m滝は2回に分けて下降する。まずは向って右側の立ち木にロープを回し20m程降り狭いバンドで待機。
2回目はロープを繋ぎ一気に下まで!と思っていたが滝の水量がハンパ無いので側壁を伝う様に行く。
バランスがとても悪く下手すると滝の中へ振られそうなので途中の棚からプロテクションを二つ取って振られを押さえる作戦。
二つ目のプロテクションからは真直ぐ滝壺に降りるがかなりの水圧でビックリする。
隊長が先頭でぼっちと続くがアッキーが途中のバンドへ移るトラバースで引っかかり作戦を変更。
戻るのにかなり苦戦していたがプルージックで何とか戻ると少し山の斜面を降り真直ぐ滝壺へ降りれる場所へ移動しプロテクションを回収しながら無事に降りる。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_1881933.jpg
この水しぶきの中にベンさんが居るはずなんやけど・・・見えんねぇ。滝の下は台風みたいな風と水飛沫で目を明けて居られない程だった。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_18114455.jpg最終イベントを無事に終えて後は普段と同じゴーロ歩き。
滝で体が冷え切っているのでなるべく水に入りたくないけど・・・
でも下流にけっこう釜があった事を思い出し少し憂鬱になる。
兎に角後は降るだけだし残りも僅かなので思い切ってジャブジャブで泳いだりへつったり飛び込んだりと寒いながらも楽しく降る。
この釜もけっこう深くて泳いで岸へ渡る。
岸からは植林帯に入り直ぐに道路が見える。1~2分程で道路に出て今回の溯行を終了する。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_18233553.jpg
17時20分頃無事に入渓ポイントに到着し一安心。お風呂にもゆっくり間に合います。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_18253315.jpg美人の湯にゆっくり浸かり疲れを癒す。
風呂の後は飯って事で協議の結果マグロステーキを食べに行く事になった。
意気込んで浜茶屋へ向うがナビが迷子になって適当に走り津久見近くで迷子・・・
ベンさん号ナビで目的地に辿り着いたが閉店時間には余裕があったのに売り切れで閉店していた。
仕方なく近くの定食屋みたいな所に入るとここにもマグロステーキがあった。
ラッキー!でも注文してから30分は待たされ食べ始めたのは9時を過ぎていた・・・
ここのはマグロの尾の身に普通にステーキソースでフレンチフライと焼き茄子、ピーマンが添えてありサラダとライスが付いてくる。お値段は¥1000也。
宮崎県祝子川武平谷溯行。_d0180595_18363761.jpg
やっぱ浜茶屋のが美味いけどこれはこれで美味しく頂きました。
ここは他の定食も沢山あってかなりリーズナブルで良い。お店の名前は秘密です。
今回の溯行は二日間共にかなり良かった!クロスケは是非攻め落としたい!次回は完全溯行でしょう!

投稿者 ぼっち。



by heppokosawadoujin | 2010-07-19 09:00 | 沢登り

へっぽこなりに水との戯れを楽しむ基本直登の沢登記録です。
by heppokosawadoujin
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

フォロー中のブログ

ブログパーツ

ファン

ブログジャンル

画像一覧